東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に伴う風評対策を強化するため、復興庁は来年2月にベトナムで福島県産水産物を含む「三陸・常磐もの」などの魅力を発信するイベントを初めて催す。土屋品子復興相が13日、福島民報社など報道各社のインタビューで明らかにした。
福島空港とベトナムを結ぶ国際チャーター便が今月6日に約3年7カ月ぶりに運航したことなどを踏まえ、今後、福島県へのインバウンド(訪日客)が期待されるとしてベトナム開催を決めた。来年2月2~4日にベトナムのショッピングモール内に物販ブースを設け、「三陸・常磐もの」の加工品や被災地の産品などを販売し、おいしさや品質の高さを発信する。処理水の科学的安全性を説明するパネルなども展示する。
来年1月12~14日にはタイのショッピングモールでも同様のイベントを開催する。タイでは今年1月にも実施したが、新たに「三陸・常磐もの」の加工品などを取り扱う予定。
国内では来年2月から3月にかけて、東京・銀座の複数のレストランで「三陸・常磐もの」を使ったメニューを提供する。
土屋復興相は「海外市場へのトップセールス、大消費地でのイベント・フェアに取り組み、三陸・常磐ものをはじめ地元産品や地域の魅力を効果的に発信していく」と述べた。