東京電力福島第1原発事故に伴う特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除された福島県浪江町津島地区の津島中で21日、標葉(しねは)祭りが開かれ、約12年間眠っていた津島小のピアノが修復を経てお披露目された。
なみえ創成小の児童がピアノに絵を描き、ピンクの色鮮やかな姿に生まれ変わった。いわき市のピアノ調律師遠藤洋さん(64)が修復を手がけた。
ピアニスト西村由紀江さんが演奏し、会場を優しい音色で包んだ。自身のオリジナル曲やクラシック曲を、津島小・中の校歌や復興支援ソング「花は咲く」などを奏でた。
西村さんは「ピアノに生命力が宿っており、曲を重ねるにつれて音が響き渡っていくのを感じた」と振り返った。
標葉祭りは浪江青年会議所(JC)の主催で、22日も開かれる。地域に伝わる田植え踊りなどが披露される。