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東電、処理水の3回目放出開始 トリチウム濃度基準値以下 4回目は年明け予定

2023.11.03 09:53
海底トンネルにつながる下流水槽に流れ込む希釈後の処理水=2日午前10時30分ごろ(東京電力HD提供)

 東京電力は2日午前10時21分、福島第1原発処理水の3回目の海洋放出を開始した。海水で薄めた処理水の放射性物質トリチウムの濃度が基準値を下回っていることを確認しており、これまでと同量の約7800トンを17日間程度で放出する。順調に進めば、20日に配管内に残った処理水をろ過水で押し流し、放出が完了する予定。今年度は約3万1200トンを4回に分けて海洋放出する計画で、4回目放出は年明けに実施する見通し。

 東電は今回放出分の処理水のうち約1トンを約1200トンの海水で薄め、トリチウム濃度が国の基準の40分の1(1リットル当たり1500ベクレル)未満であることを1日に確認した。2日朝に気象などに問題がないことを確かめ、予定通りに海洋放出を始めた。

 初日は容量約千トンの保管タンク1基の4分の1に相当する250トン程度を放出した。今後は1日当たり約460トンを放出する。東電は3回目放出期間中も原発周辺の海水に含まれるトリチウム濃度の測定・公表を継続する。これまでの放出で異常は確認されていない。

 東電の計画では、多核種除去設備(ALPS)で浄化されないトリチウムを含んだ処理水を海水で薄め、海底トンネルを通じて原発の沖合約1キロで放出する。