福島県大熊町の果樹農園「フルーツガーデン関本」は3日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で休止していた町内の直売所で、1日限定でキウイを販売した。町内での販売は昨年に続き2回目。町内外から訪れた約200人がキウイを買い求めた。
正午に開店すると、フルーツガーデン関本で栽培する「ゴール・ドおおくま」など3種類計250キロが次々と売れた。今回はドライフルーツやジャムなどの加工品も販売した。キウイの試食もあり、来場者がおいしそうに味わった。町民同士が再会し、思い出話に花を咲かせていた。
農園5代目の関本元樹さん(23)は「販売開始前から多くの人が並んでいてうれしかった。大熊からキウイの魅力を発信し続けたい」と笑顔で誓った。
震災と原発事故前、キウイは大熊町の特産品だった。現在は有志で結成した「おおくまキウイ再生クラブ」が町内での復活に向け、キウイ栽培に取り組んでいる。