福島県飯舘村の地域おこし会社「MARBLiNG(マーブリング)」は、村内深谷に設けた「環境づくりの秘密基地 図図倉庫(ズットソーコ)」の設備などを改修し、東京電力福島第1原発事故からの復興に向けた交流・地域活性化の拠点としての充実を目指す。クラウドファンディング(CF)で11月末まで、資金を募っている。目標金額は1千万円。
図図倉庫はトレーラーカフェをはじめ、有料のシェアオフィス、イベント開催に使えるフリースペース、飯舘や世界の環境課題を考える展示ブース、本ワサビの水耕栽培施設などを備えている。
CFで調達した資金は、村で採取した草花の標本を飾り付けた大扉の制作や来場者が集う暖炉の整備などに充てるという。返礼品はオリジナルブレンドコーヒーや村内宿泊券、村内の環境関連施設を巡る日帰りツアーなどを用意している。詳細は特設ホームページに掲載している。
同社共同代表のデザイナー矢野淳さん(東京都出身)と、元村地域おこし協力隊員松本奈々さん(福島市出身)は「一緒に秘密基地を作り上げませんか」と呼びかけている。
図図倉庫は村中心部にある。元々はホームセンターとして村民の生活を支えてきたが、原発事故に伴い10年以上放置されていた。建物は解体される予定だったが、MARBLiNGが地域活性化の拠点に再生させようと、2021(令和3)年から改修を進め、昨年5月に開所した。