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【福島県議選2023 10選挙区ルポ】「坂本票」争奪戦激化 いわき市

2023.11.10 09:17

 (10)―13 (有権者26万2929人)


 安田 成一 55 無新

 鳥居 作弥 49 維元(1)

 吉田 英策 64 共現(2)

 真山 祐一 42 公現(1)

 西丸 武進 79 無現(7)

 宮川絵美子 77 共現(4)

 矢吹 貢一 68 自現(3)

 安部 泰男 66 公現(3)

 古市 三久 75 立現(4)

 鈴木  智 50 自現(3)

 青木  稔 77 自現(9)

 木村謙一郎 48 自新

 山口 洋太 33 無新 [れ]

(届け出順、敬称略、[ ]は推薦)


 「自民党候補の当選を確実なものにしたい」。9日、告示8日前に立候補を取りやめた現職坂本竜太郎が応援演説でマイクを握った。

 前回、坂本は南部を拠点に約1万2千票を集めてトップ当選した。ただ、地盤が違う北部を拠点とする自民候補への票の振り分けは難しいとみる向きもあり、ある自民陣営幹部は「坂本の票は個人票も多い。自民以外に流れてもおかしくない」と分析する。有力候補の立候補見送りで「坂本票」の争奪戦となり、情勢は混沌(こんとん)としている。

 自民は現有4議席の維持を目指し、南部の支持層流出を防ぐ構えだ。現職矢吹は平地区中心部など北部の票固めに奔走している。現職鈴木は小名浜や泉地区で支持を固め、南部で浸透を狙っている。現職青木は平や常磐地区の他、中山間地の支持層を固めている。北部が地盤の新人木村は南部の沿岸部でも支持を呼びかけている。

 南部を拠点とする共産党と日本維新の会の陣営は自民支持層を切り崩す好機とみて攻勢を強めている。共産の現職宮川は党支持層を固めながら、無党派層の取り込みを狙う。維新の元職鳥居は個人票の取り込みを図り、支持を広げようと注力している。

 立憲民主党は1議席の維持を期している。現職古市は北部を中心に党支持層や支援を受ける労組票を固めている。

 共産の現職吉田は地盤の北部の支持を固めつつ、全域で支援を訴えている。

 公明党は2議席の死守を狙い、南北ですみ分けを図る。現職真山は北部を軸に支持団体の組織票固めを急いでいる。現職安部は南部を拠点に若年層への浸透を目指している。

 無所属の新人安田は労組の支援を受け、中央台地区などで浸透を進めている。現職西丸は地盤の常磐の他に小名浜地区などで支持固めに注力している。新人山口は北部を軸に全域での浸透を目指し、独自の戦いを続けている。

 立候補した現職9人中7人が60~70代のベテラン。30~50代の元職と新人計4人が現職に挑む構図で、世代交代を問う戦いでもある。有権者が若返りを望むかも焦点となっている。(文中敬称略)


◇2019年県議選開票結果

いわき市(定数(10)―12)投票率39.13%

当11,828 坂本竜太郎 39 自現 (2)

当11,690 矢吹 貢一 64 自現 (3)

当 9,240 真山 祐一 38 公新 (1)

当 8,930 安部 泰男 62 公現 (3)

当 8,913 古市 三久 71 立現 (4)

当 8,882 宮川絵美子 73 共現 (4)

当 8,846 青木  稔 73 自現 (9)

当 8,676 鈴木  智 46 自現 (3)

当 8,294 西丸 武進 75 無現 (7)

当 7,395 吉田 英策 60 共現 (2)

◎ 6,595 鳥居 作弥 45 国現

◎ 5,408 狩野 光昭 67 社新