(1)―2 (石川町、玉川村、平田村、浅川町、 古殿町=有権者3万1414人)
武田 務 42 自新 [公]
山田真太郎 40 無新
(届け出順、敬称略、[ ]は推薦)
自民の武田と無所属の山田が2011(平成23)年以来、12年ぶりに新人同士で争っている。ともに40代前半、石川町出身で共通点が多く、支持獲得を巡る戦いは激化している。衆院小選挙区の区割り改定により石川郡は郡山市、須賀川市、田村市などと合わさり新2区となる。武田には自民党衆院議員の根本匠、山田には立憲民主党衆院議員の玄葉光一郎が付き、次期衆院選・新2区の勢力図を占う前哨戦にもなっている。
武田は9日、玉川村で街頭演説に臨み、「政権与党の力で活力を取り戻す。国や県を動かし、発展につなげる」と主張した。自民議席の12年ぶりの奪還を狙っている。
武田は元自民党県連職員。地元を離れていた時期があり、当初は知名度不足を懸念する声があった。根本が選対本部長となり、二人三脚で顔と名前を売り込んできた。根本としては新たな地盤となった石川郡での支持拡大につながる。
選挙事務所の壁一面に、建設業や医療など幅広い団体からの推薦状が並ぶ。県連の支援・友好団体などをフル稼働させる組織戦を展開している。陣営幹部は「玄葉の牙城に食い込んで支持を伸ばしたい」と鼻息が荒い。
山田は9日、石川町で有権者を前に「石川地方を元気にしたい。古里の住民の声を県政に届ける」と訴えた。引退する立民現職円谷健市の後継として議席の維持を目指している。
山田は町商工会青年部役員などを務め、知名度が売りだが、政治経験はほとんどないため円谷が選対本部長を務めている。玄葉は山田の出陣式に駆け付け、旧知の郡内を一緒に回った。玄葉にとっては自らの新2区での地固めにもなる。
現職の地盤を引き継いだが、政党公認は受けず、連合福島の支援にとどめた。野党色を前面に出さずに保守票を切り崩し、無党派層を取り込む戦略を描く。陣営幹部は「石川では根本も新人だ。負けるわけにはいかない」と気を吐く。
(文中敬称略)
◇2019年県議選開票結果
石川郡(定数(1)―3)投票率59.88%
当 9,376 円谷 健市 65 無現 (3)
◎ 9,176 大野 峯 64 自新
1,161 野崎 正夫 69 無新
※「◎」は法定得票数獲得者