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【動画あり】鎮魂の太鼓、かね響く 13年ぶり長者原のじゃんがら念仏踊 福島県大熊町

2023.11.20 17:48
再建された塞神社の前で奉納された長者原じゃんがら念仏踊り

 福島県大熊町長者原地区の塞(さい)神社で18日、地区に伝わる「長者原のじゃんがら念仏踊」が東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生後初めて披露された。奉納の場となる神社の社殿が再建され、住民有志が復活を決めた。各地に避難している住民が約13年ぶりに集い、鎮魂の太鼓やかねの音が響いた。

 念仏踊は町指定の無形民俗文化財。毎年8月に塞神社で奉納していたが、原発事故により長者原地区は帰還困難区域に指定された。神社は震災の揺れで傾き、住民は県内外に避難を余儀なくされた。

 2019年に行政区長の山口三四(みつよし)さん(79)=いわき市=が神社再建や念仏踊の再開を提案。住民の賛同を得て社殿の再建工事を進め、踊り手などの確保に奔走した。

 18日は約10人が伝統の踊りを繰り広げた。原発事故発生後に亡くなった地区住民約40人を供養し、古里の復興を祈って踊った。踊り手の森田大介さん(42)=千葉県=は実家が神社の近くにあり、「中学生から踊っていた思い出がよみがえった。またこの場所に立てて感慨深い」と思いを語った。山口さんは「担い手不足など課題はあるが、今後も何とか念仏踊を続けていきたい」と誓った。

動画のURLはこちら https://youtu.be/KvXoPZ6RPKo