福島県と岩手、宮城の3県を中心に、農林水産物のオンライン産直市場アプリ「ポケットマルシェ」を運営する雨風太陽(あめかぜたいよう)=本社・岩手県花巻市=は18日、東証グロースに上場する。高橋博之社長は6日、福島民報社の取材に、東日本大震災からの復興に貢献していく考えを強調した。
雨風太陽は震災発生後、地域の復興を目指して発足したNPO法人東北開墾が前身。2015(平成27)年に株式会社化し、アプリ運営のほか、地域誌の発行など幅広い事業を展開している。
生産者と消費者をつなぐ日本初の産直ECアプリ「ポケットマルシェ」は農産物を手軽に売買できると評判を呼び、生産者の登録数は7900人、利用者の登録は約70万人となっている。県内では双葉郡などを対象に、農家や漁師の仕事を体験できる「ポケマルおやこ地方留学」などの旅行事業や移住者をマッチングする取り組みなどを進めている。
高橋社長は「上場を機に、被災地の生産者にどんどん株主になってもらいたい。今後も都市と地方を結び、価値を発信していく」と語った。