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ALPS配管洗浄、3月中旬にも再開 東京電力福島第一原発 廃液飛散で作業休止

2024.02.27 09:25

 東京電力福島第1原発の多核種除去設備(ALPS)の配管洗浄中に放射性物質を含む廃液を作業員が浴びた問題で、東電は3月中旬にも配管の洗浄作業を再開する。26日に福島第1原発で開かれた県廃炉安全監視協議会の労働者安全衛生対策部会の会合で明らかにした。部会は同日、現地調査を実施し、東電の再発防止対策を確認した。

 東電によると昨年10月、洗浄作業中に受け入れタンクからホースが外れ、廃液を浴びるなどした協力企業の作業員4人に身体汚染が確認された。直後から作業は休止している。ホースの固定位置やタンクに差し込む長さを見直すなど、再発防止対策を講じる。洗浄作業の再開に向け、今週末ごろから配管内の残水、タンク内の廃液の処理を開始する見通し。

 原子力規制委員会は21日、配管洗浄を巡る問題が「軽微な違反(監視)」に該当するとの検査結果を発表した。東電の是正処置を踏まえ、配管の洗浄作業を再開しても問題ないとの考えを示していた。

 部会の現地調査は非公開で行われ、県や福島第1原発周辺自治体の担当者、有識者ら約30人が臨んだ。その後に開いた会合で出席者からは再発防止対策の徹底や、作業に臨む姿勢の改善を求める意見が上がった。

 現地調査に先立ち、田南達也福島第1原発所長は「ご心配をおかけし、申し訳ない。気を引き締めて現場を管理する」と述べた。