福島県郡山市内3会場で開かれている市出身で俳優の故西田敏行さんの功績を伝える企画展の特別イベントが13日、市立美術館で開かれた。トークショーに人気脚本家の宮藤官九郎さん(55)が登壇し、「面白い作品を作るため、それぞれが何かするのを忘れるなと最初に教わった」と名優との思い出を語った。
約200人が来場した。西田さんが出演したドラマ「タイガー&ドラゴン」「俺の家の話」などの脚本を手掛けた宮藤さんは、市出身のクリエイティブディレクター箭内道彦さん(61)と対談した。
宮藤さんは、いつも周囲の人を楽しませていた西田さんを「サービス精神の塊」と評した上で「次は僕らが『西田さんはこんな人だ』と伝えていかないといけない」と言葉に力を込めた。
箭内さんは東日本大震災直後の西田さんとのやりとりを振り返った。「福島のためなら何でもやる」と告げられ、エールのように感じたと回顧した。「全てに愛がある人で、その愛を本気で世界にぶつけていた。僕らも中途半端ではいけない」と語った。
対談後、西田さんの母校である市内の小原田小と小原田中の児童生徒約40人が「もしもピアノが弾けたなら」「あの街に生まれて」を合唱した。
イベントの様子は「風とロックCARAVAN福島」特別編としてラジオ福島で生放送された。
企画展「郡山市名誉市民 西田敏行展『愛してるぞ~い!』」は28日まで、同美術館と市歴史情報博物館、タワーレコード郡山店で開かれている。