福島市の亀岡工務店は、日本の伝統的な工法で造られた古民家の材料と建築技術を輸出し海外で活用する取り組みをスタートさせる。28日、会津若松市に情報発信拠点施設をプレオープンした。
海外の取引先の人々が日本の文化や魅力を体感できるよう、歴史的建造物が多い同市を立地場所に選んだ。拠点施設は1階が展示場と商談スペースになっている。展示場には古い木材のサンプルを並べる。端材などで作った家具や小物を置き、再利用の可能性を感じてもらう。2階に事務所を構える。簡易宿泊棟を隣接し、県内への観光も促す。
式典が行われ、亀岡政雄社長が「古民家再生の拠点として、しっかり機能させていく」とあいさつした。室井照平市長、新城猪之吉会津若松観光ビューロー理事長らが祝辞を述べた。5月中旬にも通常業務をスタートさせる予定。
同社では解体した空き古民家の材料を輸出し、現地の施工業者と協力して日本庭園付きの住宅を建てる。市観光大使のガーデンデザイナー安田ひと美さんが協力する。古い木材を再利用することで解体、処分時に排出される二酸化炭素を抑える効果も期待される。