
立憲民主党の野田佳彦代表は党役員人事を巡り、党運営の要となる幹事長に安住淳衆院予算委員長を起用する方針を固めた。馬淵澄夫元国土交通相を代表代行に充てる。当選2回の吉田晴美衆院議員も代表代行などの主要ポストに抜てきする方向で最終調整している。複数の党関係者が10日、明らかにした。野田氏は11日の両院議員総会で執行部の新体制を示し、決定する予定だ。
改選22議席から横ばいに終わった参院選結果を受け、小川淳也幹事長と大串博志選対委員長、重徳和彦政調会長らは交代する見通し。野田氏は10日のラジオ日本番組で「大幅な入れ替えになる。政権担当能力のある政党はどこかを見てもらうような、骨太の安定感を醸し出せる体制をつくりたい」と述べた。
安住氏は衆院当選10回。野田内閣で財務相を務めた。国対委員長の経験が長く、与野党に太いパイプを持つ。野田氏には、衆参両院で少数与党となった状況を踏まえ、国会運営や党務に精通する安住氏の起用で党勢の立て直しを図る狙いがある。