平和思う被爆者の七宝焼

作品展示館が開館、広島

2025/09/21 18:02

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 広島への原爆投下で被爆した壁面七宝作家の田中稔子さん(86)=広島市=の作品を通じ、平和の尊さを伝える展示館「Peace Culture Museum(ピース・カルチャー・ミュージアム)」が21日、同市東区に開館した。

 同日の報道関係者向け内覧会で田中さんは「平和に対して何ができるか考えてもらう場にし、作品を未来の世代に残していければ」と話した。

 田中さんは6歳の時、爆心地から約2・3キロ地点で被爆し、やけどを負った。七宝焼を始めたのは27歳から。金属板にガラス粉末のうわぐすりを重ねて100回以上焼き上げるもので、作品完成までに半年を要する。