総裁選5候補、夫婦別姓に慎重

国会での議論一層停滞の可能性

2025/09/23 18:05

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 自民党は23日、総裁選5候補による共同記者会見と公開討論会を党本部で開いた。党内で意見が割れる選択的夫婦別姓制度の導入について、いずれも時間をかけて議論を進める必要があるとして慎重姿勢を示した。先の通常国会では自民の対処方針が定まらず、関連法案の採決を次期国会に持ち越しており、議論が一層停滞する可能性が高い。5氏は、派閥裏金事件に関係した旧安倍派議員らの要職起用を否定しなかった。

 選択的夫婦別姓を巡り、小林鷹之元経済安全保障担当相(50)は不便さの解消には「旧姓の通称使用拡大を進めることが解だ」と力説。茂木敏充前幹事長(69)は「挙党態勢をつくる意味では結論を急ぐのではなく、議論を重ねることが大切だ」と主張した。林芳正官房長官(64)は、通称使用拡大に軸足を置いた。

 高市早苗前経済安保相(64)は「これ以上議論できないというぐらい時間をかける」と語った。個人的には賛成の立場を取る小泉進次郎農相(44)は、夫婦の形や家族観に関する問題は国民の理解や、与野党の合意形成に向けた努力が必要だと指摘した。