【独自】戦後80年見解、来月で調整

首相、自民総裁選後に表明

2025/09/23 21:00

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 石破茂首相は戦後80年に当たり検討を続けてきた先の大戦を巡る見解について、10月4日の自民党総裁選終了後の同月中に表明する方向で調整に入った。総裁選の論戦への影響を避け、退任目前のタイミングとする。歴代内閣の歴史認識を踏襲した上で、開戦を防げなかった要因に焦点を当てる見通しだ。関係者が23日、明らかにした。

 首相は米ニューヨークで23日(日本時間24日)、国連総会の一般討論演説に臨み「寛容の精神」を訴える。政府関係者は「80年見解に前触れとして結びつく内容だ」と解説する。

 昨年10月の就任以来、首相は「なぜあの戦争に突っ込んでいったのか。もう一度、歴史に謙虚に学びたい」と主張。戦前に軍部が暴走した経緯を踏まえ「文民統制はいかにあるべきか、問題意識を持っている」などと述べていた。

 今年7月の参院選大敗後も、見解表明に強い意欲を維持。8月15日の終戦の日や、日本が降伏文書に調印した9月2日の表明は見送った上で、時機を探ってきた。