
【北京共同】中国の王毅外相は28日、北京を訪問中の北朝鮮の崔善姫外相と会談した。両外相は覇権主義に反対する姿勢で一致、名指しは避けながらも米国を念頭に結束を演出した。王氏は「戦略的な意思疎通や交流を活発化し、共同で地域の平和を促進させる」と強調。今月4日に会談した中朝首脳の意向に沿って戦略的協力を加速させる方針を確認した。中国外務省が発表した。
王氏は、北朝鮮との協力を深め「あらゆる覇権主義に反対し、双方の共通利益と国際的な正義を守りたい」と述べた。崔氏も「世界の多極化に対する中国の貢献」について支持すると表明した。
米朝対話の再開に意欲を示すトランプ米大統領に対し、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は非核化の要求には応じない姿勢を鮮明にしている。中国も北朝鮮の核開発には不満を持っているが、中国側発表では非核化への言及はなかった。
北朝鮮の外相が単独で訪中するのは2018年12月以来。
崔氏は今月上旬、金氏が約6年半ぶりに訪中した際も同行しており、今月2回目の訪中となった。30日まで滞在する予定。