
ソニーグループ傘下のソニーフィナンシャルグループ(FG)は29日、東京証券取引所プライム市場に上場した。ソニーFGとして独自に資金を調達し、意思決定を迅速化。ソニーグループは金融事業を分離し、強みのエンターテインメントや半導体事業に経営資源を集中する。ソニーFG株の初値は1株205円を付けた。
ソニーFGの遠藤俊英社長は上場の意義について「成長に向けた第一歩だ」と記者団の取材に語った。
通常の新規株式公開(IPO)と異なり、新株を発行しない上場方式を採用。ソニーグループの30日時点の株主に1株当たりソニーFG1株を割り当てる「パーシャル・スピンオフ」と呼ばれる手法を用いる。ソニーグループの出資比率は2割未満となる。
ソニーFGの上場で、ソニーグループは家庭用ゲーム機「プレイステーション」などのゲームや映画を含むエンタメ事業などへの投資を加速させる。
ソニーFGはソニー生命保険を中核に、損害保険会社やネット銀行を持つ。