
日航国際線の男性機長=懲戒解雇=が8月、乗務前日に飲酒しハワイ発の3便が遅れた問題で、同社は30日、肝機能の悪化を示す数値が一定を超えたパイロットは乗務不可とするなど、健康情報に基づく管理強化を柱とした再発防止策を国土交通省に提出した。該当する6人を既に乗務から外した。
防止策では、これまで会社側が一方的にルールや処分の厳格化を進めたことに問題があったとし、労使で協議する専門委員会を設けて飲酒問題の根絶を目指す。全運航乗務員が社長ら経営側と対話する機会をつくり、アルコールに関する意識改革に取り組む。
また、社員の年代などに応じ、外部専門家の知見を取り入れた教育を実施する。飲酒に関する相談やサポート体制を整備し、リスクを早期発見できる仕組みを構築する。有識者に意見を聴いて防止策を整理し直し、11月末までに国交省に再提出する。
ハワイで起きた飲酒問題では、機長が現地時間8月28日のホノルル発中部行きに乗務する前日、ホテルでビールを3本飲んだ。