
地域の食材に対する知識を広げ、学生が主体的に料理や商品を開発している。
「国見町スイーツプロジェクト」では同町特産の果樹を使用したスイーツを考え出した。二〇一九年度は五人ほどの六班を編成し、モモを軸にした商品作りに取り組んだ。学生は町内でのフィールドワークを通して町民との交流を図ったほか、モモの摘果作業などを体験し地産地消の意識を高めた。
商品開発のプロデュースなどを手掛ける「キッチンエヌ」(愛媛県西条市)の中村新社長(60)の指導を受け、ポイントを「おいしいこと」「ストーリー性があること」「おもしろいこと」「映えること」の四つに絞った。学生は原価や日持ち、安全性などとのバランスを考えながら、モモを使ったチーズティータピオカや焼きモンブランなどを考案した。中村社長からのアドバイスを基に、単にスイーツを作るだけでなく、包装などの見た目を意識し、市場性を持った商品を目指した。
第四回ふくしま産業賞では、スーパーと連携した弁当の開発、販売で学生奨励賞を受けた。高橋稜さん(20)=二年=と鈴木愛理さん(20)=同=は「おいしいスイーツができるかどうか不安だったが、先輩から受け継いだ地産地消の思いを大切に、自分たちも商品を完成できた。本県のPRに生かしたい」と甘い笑顔を見せた。
◆生活科学科食物栄養専攻◆▽設立=1968(昭和43)年4月▽学生数=35人▽住所=福島市花園町3の6(学校)▽電話番号=024(534)7137(学校)