
北海道、沖縄など全国で開かれる規模の大きなマラソン大会や自転車ロードレース「ツール・ド・ふくしま」など、約百二十の大会で運営やタイム計測を手掛けている。関係機関との調整や道路使用許可などの手続きを一括で請け負い、実績を伸ばしている。
東京電力福島第一原発事故発生後、県外からの観光客が減った本県をスポーツの力で盛り上げようと、鵜沼誠代表(41)が立ち上げた。趣旨に賛同した仲間の輪が広がっている。メンバーはそれぞれ本業を持っており、互いが得意とする分野を生かしている。安全な大会運営を最優先に掲げる。さまざまリスクに目を配りながら、確実に大会を進行していけるよう準備を進めていく。
タイム計測では、新たな計測機器を開発し、日本陸連から認可を受けた。ゴール地点に専用のマットを敷き、ゼッケンの裏側に貼り付けた計測チップが通過するとタイムを計る「トランスポンダーシステム」だ。計測チップは使い捨てで回収が不要。大会運営の手間や費用を大幅に削減でき、陸上競技の裾野が広がると関係者から期待の声が上がっている。
鵜沼代表は「人口減少が進む中、アジアなど世界から参加者を誘致できる大会の開催、運営できるノウハウが必要になる。福島に根ざし、スポーツを広げたい」と目標を掲げる。
■メモ
▽設立=2013(平成25)年8月
▽代表=鵜沼誠
▽従業員数=4人
▽住所=郡山市湖南町浜路加賀浜997の48
▽電話番号=050(5849)0246