特別賞 増子建築工業(郡山) 「大工力」で居住応援

2020/03/10 16:40

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 リフォーム、リノベーション、コミュニティの頭文字から生まれた「りりこ」。信頼できるブランド名として浸透し始めている。増子則博社長(43)が取締役だった二〇一七(平成二十九)年二月、空き家や県産材の風評被害などといった問題を解決しようとスタートさせた。
 増子社長は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が起きたのを契機に、豊かな福島を子どもたちに残すため、工務店として何ができるかを考えに考え抜いた。県内に住み続けると決めた人たちを応援しようと決心。地域を元気にするために「りりこ」を発案した。名前にはリフォームやリノベーションの技術を通じ、地域や家族、友人のコミュニティーが長く続いてほしいという願いが込められている。風評払拭に向け、県産材の活用にも積極的に取り組んでいる。
 「家を建てた人の思いや住んだ人の思い出はお金に換算できない。だからこそ、大事にしたい」。五十年以上にわたって培われた「大工力」で、顧客のさまざまな思いや要望に答え続けている。
 増子社長が会社のトップに就任したのは、二〇一九(令和元)年十月。「今後もりりこを通じて地域を元気にしていきたい」とさらなる飛躍を誓っている。
■メモ
▽設立=1968(昭和43)年6月
▽社長=増子則博
▽従業員数=32人
▽住所=郡山市富久山町福原字東内打5の1
▽電話番号=024(933)0301