
花き栽培に加え、二〇一一(平成二十三)年から果実でジュースやジャムなどを作る農産物加工事業に取り組んでいる。自社製品のほか、県内外の農家から加工の依頼が増え、売り上げは花き部門と肩を並べるまでに成長した。
花き栽培は湯田浩和社長(35)の父浩仁さん(59)、母絵美さん(57)が約二十年前に始めた。高地の気候を利用し、農業用ハウス二十四棟でトルコギキョウなどを栽培する。東京都内の市場に出荷し、色合いや花持ちの良さが評価されている。
大手企業に勤務した後、帰郷した湯田社長が加工事業をスタートさせた。農産物のおいしさを最大限引き出そうとリンゴジャムなどを作ったが、売り上げが伸びない。果樹農家からジュース加工の要望を受け、徐々に受託生産が増えて経営が軌道に乗った。効率的に瓶詰めできる設備を二〇一八年に導入し、受託量をさらに増やしている。
自社製品もジャム、ジュース、ドレッシング、みそ、塩こうじなど多彩だ。湯田社長の妻晴子さん(34)が女性の目線でパッケージをデザインしている。
地元の雇用拡大に貢献するのが目標だ。湯田社長は「事業には若い人の力が必要。若者が入りたいと思える会社にしたい」と社業発展に意欲を見せる。
■メモ
▽設 立=2015(平成27)年3月
▽社 長=湯田浩和
▽従業員数=7人
▽住 所=南会津町田部字八幡前60
▽電話番号=0241(62)0116