銀賞 ミツフジ(福島工場)(川俣) 着衣型から健康応援

2020/03/10 16:59

  • Facebookで共有
  • Twitterで共有

 京都府で西陣織の工場として創業した。一九九二(平成四)年、電気を通しやすい銀メッキ繊維「AGposs(エージーポス)」の生産・販売を開始した。二〇一八年九月、エージーポスを活用した着衣型製品の開発・生産拠点として川俣町に福島工場を設立した。
 福島工場で生産するウエアラブル(着衣型)端末「hamon(ハモン)」は、着るだけで心電や心拍数などの生体情報を計測でき、スマートフォンやパソコンなどで集計値やストレス数値を確認できる。着心地の良いシャツ型のハモンは、過酷な環境下で仕事に従事する人や乳幼児の体調管理、スポーツ選手のコンディション維持などに活用できる。先端技術として、世界から注目を集めている。
 二〇一九年一月に川俣町民を対象にした健康管理実証事業「健康で安全・安心なまちづくりプロジェクト」がスタートした。ハモンを着用した町民の生体データを収集し、体の状態の変化を検知・通知する人工知能(AI)システムの開発などに取り組んでいる。将来的には医療機関との連携による遠隔診療ネットワークの構築を目指す。
 三寺歩社長(42)は「川俣発の技術を世界に発信し、地域活性化に貢献していきたい」と決意を語る。
■メモ
▽設立=1956(昭和31)年
▽社長=三寺歩
▽従業員数=42人
▽住所=川俣町鶴沢雁ケ作91(福島工場)、京都府精華町光台1の7けいはんなプラザラボ棟13F(本社)