銀賞 芳賀沼製作(南会津) 独自構法で建材を生産

2020/03/10 17:01

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 何本もの角材を縦に並べ、ボルトで締めて一枚の建材にする「縦ログ構法」などで「第一回ふくしま産業賞」の銀賞を受けた。さらに進化した「パネルログ構法」を確立し、地域産木材を使った家づくりを推進している。
 パネルログ構法も角材を並べて建材にする手法は同じ。縦ログ構法の建材生産は大工による手作業が多かったが、角材を専用ビスで固定するパネルログ構法は機械生産が可能となり、効率化や低価格化につなげた。安定供給も可能だ。
 パネルログ建材は壁や床、天井などに利用でき、木材使用量が従来に比べ三~五倍に増える。木材を多く使う一方、建材価格は下がり、建築費用は従来工法と同程度に抑えられるという。建材を現地で組み立てるため、工期が短縮できる。
 こうした取り組みを林業と建築業が連携した「六次化産業」と位置付け、林業が盛んだった山間地域の振興を図りたい考えだ。住宅のほか、公共施設や商業施設への採用に向け、情報発信を続けている。輸出も視野に入れている。
 芳賀沼伸社長(63)は「木材をふんだんに使った住宅は住み心地がよい。新構法により、森林資源が豊かな南会津などの活性化につなげたい」と意気込む。
■メモ
▽設立=1986(昭和61)年4月
▽社長=芳賀沼伸
▽従業員数=17人
▽住所=南会津町針生字小坂40の1
▽電話番号=0241(64)2221