
国見町のJR藤田駅前で学びの複合施設「アカリ」を運営し、まちづくり事業を手掛ける。新しい交流の仕組みを構築し、町内外に輪を広げている。
二〇一八(平成三十)年にマネジメント会社として設立。アカリを二〇一九(令和元)年十月にオープンさせた。二階のシェアオフィスには幅広い業種の事業者が入る。一階はレストランとラウンジ(休憩所)で、地域住民に開かれたスペースとなっている。雑貨を手作りする個人らが出店する「空想マルシェ」を開催し、入居者以外にも表現の機会を提供している。
オンラインの取り組みにも力を入れている。ビデオ会議システムで、まちづくりの手法を学ぶ講座を町と共同で開催。受講者が地域に関わるきっかけを作っている。
新型コロナウイルス感染拡大により、非対面での購買需要が増えていることを受け、二〇二〇年七月には県内の個人事業主らを集めた空想都市「FUKUSHIMA BONCHI(ふくしまぼんち)」をウェブ上で公開した。農場や飲食店など、それぞれの拠点の外観がイラスト化されて並び、クリックすると販売サイトなどにつながる。実際に街を歩いている気分で、買い物を楽しめる。上神田健太社長(34)は「異なる業態の人々がつながり、価値観を共有する場にしたい」と思いを強くしている。
■メモ
▽設立=2018(平成30)年9月
▽社長=上神田健太
▽住所=国見町山崎字館東14の8
▽電話番号=024(573)9013