
デザインや機能性に優れた木工製品の開発に取り組んでいる。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生後、風評にさらされた県産木材を使い、安全性や質の良さをPRしている。
県内外の職人四人が国産材の活用推進を考える勉強会で知り合い、二〇一三(平成二十五)年に設立した。それぞれのアイデアと技術で、システムキッチンなど家庭に欠かせない大型家具・建具から木製スピーカー、トレーといった小物まで幅広く手掛ける。工夫を凝らした遊具は幼稚園や保育所で使われ、木製のぬくもりや香りが好評を博している。木の折り紙や寄せ木コースターなどのユニークな製品も魅力的だ。組子細工を施したインテリアパネルも売り出した。伝統技法を織り交ぜ、技術の継承につなげる。
木工製品が環境に優しく、地球温暖化対策につながるメリットをアピールしている。セミナーを開くなどして、間伐材の活用によって森林の循環を進める必要があると伝えてきた。ものづくりや木材に親しんでもらおうと、定期的に自治体のDIY教室などで講師を務めている。
白井貴光代表(49)は「植林から時間がたった森林が増える中、木材の活用に迫られている。『木の料理人』として製品を生み出し、魅力を伝えたい」と意欲を見せる。
■メモ
▽設立=2013(平成25)年2月
▽代表=白井貴光
▽従業員数=4人
▽住所=伊達市保原町字上野崎5の2(白井木工所内)
▽電話番号=024(573)0141