第6回ふくしま産業賞 学生部門 学生銀賞 福島工高機械科(福島) 再エネ利用EV開発

2021/02/02 18:55

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 再生可能エネルギーを利用し、長距離走行が可能な電気自動車(EV)の開発に挑んでいる。太陽光パネルを車体に搭載し、充電しながら走るタイプを考案した。

 活動の中心となったのは、機械科の三年生七人。教師から地球温暖化が進行する中、これからの産業界には環境に配慮したものづくりへの転換が求められると学んだ。学校は二〇一四(平成二十六)年からエネルギー関連のコンテストに出場するなど、風力や太陽光による発電の研究に力を入れてきた。こうした下地を生かし研究を始めた。

 充電しながら走るよう改善したほか、バッテリーシステムを見直した。以前作った電気自動車は十二ボルトのバッテリーを四つ接続してモーターを動かしていた。このバッテリーをコンバーター(昇圧器)で四十八ボルトに昇圧させ、四分の一の容量でモーターを動かせるよう工夫した。少ない電圧で起動できる上、太陽光パネルによる発電と組み合わせて、より遠くまで走れる車の実現に近づけた。実用化を目指している。

 宍戸琢海さん(17)=三年=は「電気自動車の性能を高め、自然環境の保全に役立てる」と言葉に力を込めた。

◆機械科◆

▽設立=1948(昭和23)年4月

▽校長=鈴木康隆

▽生徒=341人

▽住所=福島市森合字小松原1(学校)

▽電話番号=024(557)1395(学校)