
二〇一五(平成二十七)年度の三年生が観光実践の授業で、猪苗代町の活性化について考え、地域のシンボル猪苗代湖の水質改善につながる商品開発を始めた。以降、三年生が毎年度、定期的な研究を続けている。
水生植物「ヒシ」の異常繁殖により、水質浄化につながり沿岸の浸食を防ぐとされる水生植物「アサザ」が減っている。ヒシの除去を進めるため、食材として実を利用しようと考えた。
二〇一五年度には、ヒシの実が栗のような味であることから、会津産米と合わせ栗ご飯のように調理した。野口英世博士の縁で町と友好関係にあるガーナがカカオ豆の産地であることから、二〇一七年度にはチョコレートを活用した「ヒシの実チョコ」製作に挑戦した。
二〇一九年度には、さらに改良を進め、オーブンでいって独特のえぐみを消し、食感を良くした。ヒシの実本来のハート形を生かしたヒシの実チョコも作った。
岩本華凜(かりん)さん(18)=三年=は「先輩が進めてきた研究が認められ、うれしい。後輩にはこれまでの研究を土台に、猪苗代湖の水質改善につながる商品を開発してほしい」と思いを披露した。
◆観光ビジネス科◆
▽設立=2016(平成28)年4月(学校)
▽商品開発研究メンバー=8人
▽住所=猪苗代町窪南3664(学校)
▽電話番号=0242(62)3125(学校)