【検証・県当初予算】(4)「安全・安心な暮らし豊かなまちづくり」 避難者の健康を増進

2021/02/07 11:37

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 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から三月で丸十年となる中、被災者の健康問題や市町村の職員不足などの課題に対し、重点的に対応する。

 震災と原発事故に伴う本県の避難者数は一月現在、約三万六千人に上る。被災者の悩みに寄り添う「ふくしま心のケアセンター」には二〇一九年度に六千百五十七件の相談が寄せられた。健康問題に関する相談が四千九百八十五件で全体の約八割を占めた。避難生活の長期化により、生活習慣病予防などの重要性が増している。

 県は避難者の健康づくりのため、行動経済学の視点を取り入れた施策を展開する。災害公営住宅などで無意識に階段移動などを誘導する試みを導入する。関連事業費二億百六十一万円を計上した。

 原発事故による避難区域が設定された十二市町村が求めている応援職員は一月現在、計五百三十三人に上っている。国や県から実際に派遣されている職員数は五百二十九人で、四人足りない状況だ。震災と原発事故発生からの時間の経過に伴い、さらなる不足が生じる懸念もある。

 飯舘村は土木分野などで三人、浪江町は建築分野で一人不足している。新たな都市計画の策定や避難指示の解除地域で老朽化が明らかになった施設の復旧などを担う技術職の確保が急務となっている。県市町村行政課の担当者は「県外からの応援がいつまで続くかは分からない」と危機感を持つ。

 こうした状況を踏まえ、県は技術職を県の任期付職員に採用して市町村に派遣する。さらにオンラインを活用し職員研修を充実させる。事業費に二千二百七十八万円を充てる。

 環境省のまとめでは二〇一八(平成三十)年度、一人一日当たりのごみ排出量は全国平均九百十八グラムのところ、本県は千二十九グラムで都道府県別でワースト三位となっている。ごみ排出量削減に向け、事業所と家庭でごみの減量に取り組むモデル事業を展開する。事業費に千三百六十万円を確保する。