
東京五輪の聖火リレーは十六日、徳島県での二日目が実施された。聖火は、ぽつぽつと雨が落ちる中、午前九時すぎに海陽町の地域振興施設・阿波海南文化村を出発。県南部の山河を巡り、四国八十八カ所霊場の一つで美波町にある薬王寺などを経て、夜に徳島市内に到着し、県内での日程を終える。
薬王寺は、奈良時代の七百二十六年に建立されたと伝わり、厄よけの寺と呼ばれる。四国遍路をする人々が立ち寄る二十三番札所にもなっている。雨が強まっても、ランナーらは住宅街を抜けて寺まで聖火をつないだ。徳島県内から来ていた五十代姉妹のお遍路さんは「リレーを見ることができ、エネルギーをもらえた。五輪をぜひ成功させてほしい」とほほえんだ。