熊本地震の被災地駆ける 高校生「町の復興見て」

2021/05/06 14:01

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熊本県益城町でトーチを掲げて走る聖火ランナーの亀山ほのかさん=6日午前
熊本県益城町でトーチを掲げて走る聖火ランナーの亀山ほのかさん=6日午前

 東京五輪の聖火リレーは六日、熊本県での二日目を迎えた。二〇一六年四月の熊本地震で震度7を二回観測した益城町を、地元の高校二年亀山ほのかさん(16)が走り「復興に向けて進んでいる町を、世界の人に見てもらいたいと思った」と笑顔で話した。

 地震では、東海大九州キャンパスの学生三人も犠牲に。崩落した橋に代わり今年三月に開通した新阿蘇大橋(南阿蘇村)を、在学生と卒業生計十人が、トーチを順に持ちながら渡った。卒業生の津田航士郎さん(23)は「地震を風化させてはいけないという気持ちを後輩にも引き継いでもらいたい」と語った。

 阿蘇市では、復旧工事中の阿蘇神社の参道をランナーが駆けた。地元住民らが太鼓で歓迎し、県のPRキャラクター「くまモン」も登場した。

 午後は、天守閣の復旧を終えた熊本城に聖火が到着する。新型コロナウイルスの影響で、熊本市内では公道でのリレーを中止。北京五輪の陸上男子四百メートルリレーで銀メダルを獲得した末続慎吾さん(40)がトーチを掲げる。