
福島県浪江町は6日、道の駅なみえで、東京パラリンピック聖火リレーの集火に向けた「種火起こし」を実施した。道の駅にある大堀相馬焼協同組合のガス窯から種火を採った。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から10年が過ぎた中、町の伝統工芸品の火を通して、復興を発信する。
笠井淳一町教育長、組合の小野田利治理事長ら窯元6人が立ち合った。組合は今年3月、道の駅なみえに組合事務所を構え、古里に10年ぶりに戻った。
道の駅の陶芸体験コーナーには、ガス窯と電気窯があり、今回、ガス窯の初めての火入れに合わせて、パラリンピックの種火を起こした。
小野田理事長がガス窯に火入れし、窯から採った火を笠井町教育長の持つランタンに移した。
種火は浜通り、中通り、会津の各地方でそれぞれ集約する。12日にJヴィレッジ(楢葉・広野町)、13日に四季の里(福島市)、14日に亀ケ城公園(猪苗代町)で各地方の火とする。15日に開成山陸上競技場(郡山市)で3地方の火を集め、「福島県の火」をつくる。