
19日公示、31日投開票の衆院選で、本県5区に立候補を予定していた立憲民主党の新人鳥居作弥氏(47)は9日、いわき市で記者会見し、立候補を断念すると発表した。
鳥居氏は6日に平野博文代表代行兼選挙対策委員長と福島市で会談し、全国選挙区の情勢について説明を受け、立候補を見送る決断に至ったと述べた。具体的な理由については「現段階で多くを語ることができない」と話した。
これを受け、立民県第5区総支部は9日、鳥居氏を比例東北名簿に登載するよう県連に求めた。県連は同日、党本部に同様の要望をした。党本部は近く、登載の是非を判断する。
県内では、2区と5区で立民と共産両党の候補が競合していた。鳥居氏が立候補を断念したため、共産は2区で新人候補の擁立を取りやめる見通し。県内全選挙区で与野党の一騎打ちの構図になる公算が強まった。
鳥居氏の立候補断念を受け、町田和史共産党県委員長は「今回の対応に対し深く敬意を表するとともに、重く受け止めている」と話した。