有権者の政治への関心を高めるため衆院選を応援します-。いわき市のスーパーマーケットに張られたポスターが目を引く。投票済証をレジで見せると、お店のポイントがもらえる▼いわき市選管委は衆院選だけでなく、さまざまな選挙で投票済証を発行している。労基法では労働時間内の投票が保障されており、その証明手段として二〇〇六(平成十八)年に初めて交付した。投票日だけでなく、期日前でも受付で頼めば手に入る▼実はこの証明証は、公選法をはじめ各種法令などに基づくものではない。発行は地域の実情に合わせて各市町村の選管委に委ねられている。県内では五十九市町村のうち二十市町村は法的根拠がないなどとして発行していないが、選挙権行使のレアアイテムとして集める人もいる。ツイッターでは若い人が投票済証の写真を添えて投票に行こうと呼び掛ける投稿も目にする▼全国的には「センキョ割」の言葉も生まれ、商店会で投票済証を見せればサービスを受けられる地域も広がっているようだ。何となく違和感があるが、投票率がなかなか上がらない中、できることは何でもやってみるということか。果たして結果はいかに。