衆院選2021

【二者択一の明暗 衆院選県内政党(下)】野党 共闘路線に温度差

2021/11/03 13:33

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 立憲民主党県連は二日午後、福島市の県連事務所で県議団会議を開き、第四十九回衆院選を総括した。県内五小選挙区に擁立した候補者四人全員が比例復活を含めて当選し、党所属衆院議員は改選前の三議席から一増の四議席。「野党共闘により、県内全選挙区で与野党一騎打ちの構図に持ち込んだ成果だ」。幹事長の亀岡義尚は手応えを口にした。

 県内五選挙区で立民は三勝二敗と自民党に勝ち越した。旧民主党が五選挙区を独占した二〇〇九(平成二十一)年八月以来、十二年ぶりの勝利となった。ただ、自民前職三人の比例東北での復活当選を許し、自民の改選前五議席を維持させる結果となった。

 1区と3区の立民前職は、二〇一七年十月の前回と同じ自民前職と戦い議席を守ったものの、いずれも前回から得票を減らした。前回同様に野党共闘で浸透を図った1区は約三千票、共闘を前面に打ち出していない3区では約二千五百票それぞれ目減りした。「政策面で温度差がある野党の共闘によって保守層が距離を置いたのでは」。別の県連幹部は、共闘に拒否感を抱いた有権者の票を取りこぼしたと分析する。

 県内小選挙区で唯一、共産党の新人が野党統一候補となった5区では、立民の最大支援団体で「反自民・非共産」を掲げる連合福島が組合員の自主投票を決定。連合福島いわき・双葉両地区の組合員約一万五千人の票が宙に浮いたとされる。

 連合会長の芳野友子は投開票翌日の一日の記者会見で、共産との野党共闘を進めた立民を念頭に「連合の組合員の票が行き場を失った。到底受け入れられない」と批判した。芳野は選挙戦終盤の十月二十九日、立民候補者応援のため福島市でマイクを握った際、立民の党名を最後まで口にしなかった。

 共闘した立民、共産、社民党などの比例東北での県内党派別得票率を見ると、前回を軒並み下回った。立民は41・4%を目指したが25・7%。共産は7・2%で前回比0・6ポイント減、社民は2・3%で前回比1・0ポイント減と低調だった。共産党県委員長の町田和史は「接戦区で野党候補が勝ち抜けたのは一定の成果。政権交代で政治を変えるため、共闘の枠組みは外せない」として来夏の参院選での共闘を望んでいる。

 一方、立民県連幹事長の亀岡は「他力本願の寄り合い所帯では与党相手に勝ちきれない」と断言し、「各党が自立した足腰の強い選挙活動をした上で、再び結束することで県民の望みに応えられる」としている。参院選で野党共闘体制を再び組むかは「現時点で白紙」という。

 二者択一の選挙戦で県内では結果的に議席数を伸ばした野党。一方、全国では議席を減らした責任を取る形で立民代表の枝野幸男は二日、辞意を表明した。共闘路線の枠組みを継続させるのか、野党は岐路に立たされている。(文中敬称略)