高校ラグビー

磐城、10年ぶり花園 シーソーゲーム制す 全国高校ラグビー大会福島県大会

2021/11/14 14:44

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【磐城―学法福島】後半、相手をかわして独走する磐城の小田桐(中央)
【磐城―学法福島】後半、相手をかわして独走する磐城の小田桐(中央)
【磐城―学法福島】前半、華麗なステップで相手をかわす学法福島の阿部春(中央)
【磐城―学法福島】前半、華麗なステップで相手をかわす学法福島の阿部春(中央)
【磐城―学法福島】後半3分、コンバージョンキックを決める磐城の安田
【磐城―学法福島】後半3分、コンバージョンキックを決める磐城の安田
磐城の選手にメダルをかける大野さん(右)
磐城の選手にメダルをかける大野さん(右)

 第67回県高体ラグビー競技兼第101回全国高校ラグビー大会県大会の決勝は13日、広野町のJヴィレッジスタジアムで行われ、第1シードの磐城が昨年覇者の第2シード学法福島を24-17で破り、10年ぶり27度目の優勝を飾った。

 磐城は12月27日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕する全国大会に県代表として出場する。



▽決勝
磐 城24―17学法福島
  (17―12)
   (7―5)


 磐城が学福とのシーソーゲームを制した。磐城は5点を追う前半10分、敵陣ラックからSH上遠野が持ち出してトライとゴールで逆転。直後に再びリードを許すが、WTB高萩、CTB鈴木心のバックス陣がトライを重ね5点リードで折り返した。後半にはPR武田のトライで差を広げた。学福は伝統のモールで何度も敵陣に押し込んだが、反則の多さが響いた。

■終了間際好機生かせず 学法福島

 試合終了間際、学法福島は7点を追う場面で相手の反則から残り5メートルの地点でラインアウトとなった。ナンバー8山本真叶(まなと)が投じたボールをFL篠木琉我が捕球できず、相手にボールが渡った。ノーサイドの笛が場内に響き渡ると、学法福島の選手はグラウンドに崩れ落ちた。

 今季のチーム発足後、磐城が宿敵として立ちはだかった。1月の新人戦決勝、6月の県総体決勝で磐城と対戦し、敗れた。両試合とも後半に追い上げられ接戦を落としていた。決勝の相手が磐城に決まり選手全員がリベンジへ闘志を燃やしていた。

 迎えた決勝。前半は磐城に攻められる場面もあったが、タックルで攻撃を止め、得意のモールで攻め込んだ。しかし得点まであと少しの地点でのミスが勝敗を分けた。主将のSO阿部春道は「重要な場面で自分を制御できなかった」と唇をかんだ。

 チームは1月から新たなスタートを切る。阿部春は「必ず自分たちを超えてほしい」と後輩の活躍を期待した。

■密集作り体格差埋める

 磐城のFW陣は体格で勝る学法福島相手に粘り抜いた。FWの平均体重15キロ差を埋めるため、より低く、よりコンパクトに密集を作り相手の重さをはねのけた。FWリーダーを務めた磐城のナンバー8小田桐祭は「意地と意地のぶつかり合いだった」と激闘を振り返った。

 小学1年生から中学3年生まで柔道を続け、県中体での優勝経験もあった。ただ、磐城高の体験入学でラグビーの迫力に心奪われてからは、周囲の「もったいない」という言葉をよそにラグビーにのめり込んだ。

 決勝戦でも攻守にわたり躍動。恵まれた体格を生かした突破や、タックル後にボールを奪う「ジャッカル」を複数回成功させて攻撃につなげた。

 試合終了間際には学法福島のラインアウトからこぼれたボールを抱えて一気に駆け上がった。「目の前のボールを前に運ぶことしか考えてなかった」といい、SO安田啓介が外に蹴り出して初めて「ラストプレーだったのか」と気付いた。

 全国の舞台ではさらなる壁が立ちはだかる。「もっと最前線で体を張れるプレーヤーになる」と誓った。

■的確な指示、勝利に貢献 磐城のSO安田

 磐城のSO安田啓介は2年生ながら司令塔として勝利に貢献し、「FWがモールで粘り、BKが点を取るイメージ通りの試合だった」と振り返った。広い視野と的確な指示が持ち味。決勝戦では攻撃体制を整えるのに時間がかかったり、自身のキック精度が悪かったりした点が課題だとし、「しっかり調整して花園2勝で年を越したい」と意気込んだ。

■磐城の選手にメダル 元日本代表の大野さん(郡山出身)

 特別ゲストに招かれた、ラグビー元日本代表で昨年現役を引退した大野均さん(郡山市出身)が試合終了後、両チームの健闘をたたえ、優勝した磐城の選手にメダルを掛けた。

 大野さんは「両者ともに自分たちの強みを発揮した素晴らしい試合だった。磐城の選手は胸を張って全国の舞台で戦ってほしい」と激励した。