県中学新人サッカー

FCフィエンテ(相双)が初優勝 福島民報旗争奪県中学生サッカー新人大会

2021/11/24 09:00

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創立2年目での初優勝に歓喜するFCフィエンテイレブン
創立2年目での初優勝に歓喜するFCフィエンテイレブン
【FCフィエンテ―モンターニャFC】後半24分、CKから2点目のシュートを決めるフィエンテのMF泉沢(左から2人目)
【FCフィエンテ―モンターニャFC】後半24分、CKから2点目のシュートを決めるフィエンテのMF泉沢(左から2人目)
【FCフィエンテ―モンターニャFC】初優勝を逃し肩を落とすモンターニャイレブン
【FCフィエンテ―モンターニャFC】初優勝を逃し肩を落とすモンターニャイレブン
関根局長から福島民報旗を受けるフィエンテの目黒主将(中央)
関根局長から福島民報旗を受けるフィエンテの目黒主将(中央)

 福島民報旗争奪第34回県中学生サッカー新人大会の決勝は23日、福島県郡山市の熱海フットボールセンターで行われ、FCフィエンテ(相双)がモンターニャFC(県北)に2―0で勝利し、創立2年目で初優勝を果たした。

 立ち上がりはモンターニャFCが攻め込んだ。何度も好機をつくったが、得点には至らなかった。前半15分、FCフィエンテのDF横山徠人選手(2年)がロングシュートを決め、先制に成功した。後半24分にはMF泉沢駿選手(2年)が追加点を奪った。モンターニャFCは最後まで攻撃を仕掛けたが、及ばなかった。

 県サッカー協会、福島民報社の主催。県内6地区の予選を勝ち抜いた16チームが3日からトーナメントを繰り広げてきた。

■フィエンテ好機着実 

 郡山市の熱海フットボールセンターで23日に行われた福島民報旗争奪第34回県中学生サッカー新人大会決勝は、ともに初優勝を狙う両チームの意地がぶつかり合った。

 創立2年目で初の頂点に立ったFCフィエンテは、得点のチャンスを確実にものにして勝機を逃さなかった。モンターニャFCは貪欲にゴールを狙い、何度も好機を演出した。

 大会は県サッカー協会3種委員会のガイドラインに準じ、新型コロナウイルス対策を講じて実施された。

■モンターニャに2-0

 フィエンテが好機を逃さず、勝利を収めた。フィエンテは前半15分、DF横山のロングシュートで先制した。後半24分にはMF泉沢が左CKに頭で合わせ加点し、勝負を決めた。モンターニャは再三、ゴールへと詰め寄り、意地を見せた。

▽決勝
FCフィエンテ2-0モンターニャFC
      (1-0)
      (1-0)

■泉沢 大会5得点、初Vに貢献

 FCフィエンテのMF泉沢駿(尚英中2年)は今大会5得点目となる追加点を決め、初優勝の立役者となった。「優勝しか狙っていなかった。小学校からの仲間と喜び合えてよかった」と声を弾ませた。

 試合は前半、高いテクニックでボールを保持する相手の攻撃に苦しんだ。ボランチの泉沢は守備に追われる時間が長くなり、持ち味の攻撃力は鳴りを潜めた。チームは後半からシステムを変え、高い位置でボールを奪えるよう前線の人数を増やした。

 泉沢も積極的に攻め上がり、徐々に好機に絡んだ。後半24分、左CKを自らの頭で押し込み、優勝を一気に引き寄せる2点目を挙げた。「苦しい時間が長かった分、うれしかった」と笑顔を見せた。

 チームは育成年代のクラブがなかった相双地区のレベルをより高めようと昨年、創立された。小学生時代からの地区選抜メンバーが中心で週五日、相馬市や新地町に集まり、特長のパスサッカーに磨きを掛けている。加藤健作監督は「初優勝を自信にして、クラブユースの大会に挑戦したい」と新たな目標を掲げた。

■ロングシュート横山先制ゴール

 FCフィエンテのDF横山徠人(尚英中2年)は前半15分、先制点となるロングシュートを決め、劣勢だったチームの流れを変えた。「相手キーパーの位置が見えた。思い切って狙った」と胸を張った。中学では陸上部に所属し、400メートルリレーのメンバーに選ばれている。「持ち味のスピードを生かして、さらにレベルアップしたい」と高みを目指した。

■主導権握るが悲願はお預け モンターニャ

 初の決勝へと駒を進めたモンターニャFCは再三、ゴールへ攻め上がり、試合の主導権を握ったが無得点に終わり、悲願の初優勝はかなわなかった。試合終了のホイッスルが響くと選手らは肩を落とし、涙を流した。

 主将のMF山田翼(清水中2年)は「練習で磨いた力を出し切れなかった」と唇をかんだ。前半開始早々から、ドリブルとパスで相手を崩し、ゴール前に攻め込んだが、シュートを打ち切れないシーンが続いた。「攻め切る力と相手を自由にさせずに守り切る力をつける」と前を向いた。

 今大会は決勝までの3試合をPK戦や1点差の接戦で制して、勝ち進んできた。MF三浦碧真(福島四中2年)は「勝ちたい気持ちを前面に出せた」と成果を感じている。今後に挑む各大会を見据え、「今大会の成果と課題を練習にぶつけ、チーム一丸で優勝を目指す」と意気込んだ。

■フィエンテに民報旗を授与 閉会式

 閉会式では、県サッカー協会の斎藤寿副会長と福島民報社の関根英樹事業局長が優勝したFCフィエンテと準優勝のモンターニャFCを表彰した。FCフィエンテの泉沢駿(尚英中2年)が賞状を受け、目黒夏向主将(尚英中2年)が福島民報旗を受け取った。

 斎藤副会長は「日頃の努力が垣間見える素晴らしい試合だった」とたたえ、関根局長が「大会を機にさらなる成長につなげてほしい」と激励した。