
後半に勝ち越した福島東稜が和歌山南陵を制した。序盤から点を取り合い、第1、第2両クオーターを同点で折り返した。第3クオーター、高橋の3点シュートを口火に5連続得点を決めた。その後も福島やフランクリンらが得点を重ねてリードを広げた。
▽男子1回戦
福島東稜 91-75 和歌山南陵
(17-17)
(18-18)
(26-16)
(30-24)
■後半に本領発揮 福島がチームけん引
福島東稜は後半に底力を見せ、大舞台での1勝をつかみ取った。福島蓮(3年)はナイジェリア人留学生モーヌ・チソン・フランクリン(3年)の32得点に次ぐ21得点の活躍でチームをけん引。「攻守の切り替えの速さなど、後半は自分たちらしさを少しずつ取り戻せた」と笑顔で話した。
序盤から一進一退の攻防を展開。同点で迎えたハーフタイム、小田島誠コーチが気合を入れ直した。「練習してきたことをそのままやれ」。熱い言葉に選手が発奮した。
第3クオーター開始直後に高橋楽(3年)が3点シュートを決め、勝ち越しに成功した。勢いは続き5連続得点で一気に差を広げた。第4クオーターも着実に得点を加算。フリースローも確実に決め、一度もリードを許さずに勝ち切った。
3年連続の初戦突破にもチームに慢心はない。福島は「前半から流れをつかめなかった。自己評価は50点」と高みを見据える。目標はベスト8。「3年生として悔いが無いよう全力で試合に臨む」と誓いを立てた。
■主将の「声」で流れを変える 吉田
福島東稜の吉田柊一(3年)は主将として「声」でチームの流れを変えた。マークを強めていた和歌山南陵のナイジェリア人選手がけがのため欠場。少しの油断からプレーに隙が生まれ、前半は積極的な攻撃が影を潜めた。嫌な展開を積極的な声掛けで鼓舞し、チームの勢いにつなげた。「後半は自分たちのプレーを出せた」と自身の役割に胸を張った。