

第74回全日本バレーボール高校選手権大会(春高バレー)は5日、東京都の東京体育館で開幕し、1回戦40試合が行われた。6年連続23度目の出場となった福島県女子代表の郡山女大付は、2年ぶり5度目出場の三重に0-2で敗れた。本県男子代表で5年ぶり10度目出場の郡山北工は、6日の2回戦(午後1時50分開始予定)で2年連続14度目出場の東京学館新潟(新潟)と戦う。
大会には各都道府県の予選を勝ち抜いた男女各52校が出場し、トーナメントで優勝を争っている。準々決勝までは3セット、準決勝と決勝は5セット制で争う。
新型コロナウイルス感染対策のため、試合は無観客で実施している。
三重 2(25―13)0 郡山女大付
(25―19)
【評】郡山女大付が三重にストレート負け。第1セット序盤から連続得点を許し、主導権を握られた。本田凜(3年)や安藤楓恩(かのん、2年)を中心に果敢に攻めたが、堅い守備に阻まれた。第2セットは後藤涼風(1年)らのスパイクが決まり、一時5点をリードした。だが18-18と同点に追い付かれた後、4連続で得点されるなどして引き離された。
■3人の壁に意地見せる 本田 コース打ち分け得点
郡山女大付は3年連続で1回戦敗退となった。1年生から背番号7を背負い、コートに立ち続けたエース本田凜(3年)は「自分がしっかり得点を決められなかった」と言葉を絞り出した。
序盤から相手の厳しいマークに苦しんだ。第1セットは移動攻撃を仕掛けたが、高いブロックにはね返された。だが第2セットは「緊張が解けた」と冷静にコースを打ち分けた。相手3人の壁に対し、巧みにブロックアウトを狙って得点を重ね、意地を見せた。
高校に入学し、佐藤浩明監督から「考えるバレー」を学んだ。常に強打するのではなく、フェイントで相手守備の隙を突くことなどを身に付け、プレーの幅が広がった。イメージした動きが実践できるようになり「バレーが好きになった3年間だった」と振り返った。
大学に進んで競技を続ける。「今の技術では通用しない。心も体も強くなりたい」。悔しさを糧にさらなる飛躍を目指す。
■「踏ん張れなかった」 主将の佐藤 後輩に思い託す
郡山女大付の主将でセッターの佐藤のあ(3年)は「競っている場面で自分たちのミスが出てしまい、踏ん張れなかった」と悔しさをにじませた。前半はセンターの本田凜に相手ブロックが集中された。2セット目は両サイドのアタッカーを生かすトス回しを心掛けたが、勝利には届かなかった。後輩には「全国16強入りを目指してほしい」と思いを託した。