東日本大震災・原発事故

「復興の花」アンスリウム年間30万本を突破 福島県川俣町で栽培、出荷

2022/02/04 17:44

  • Facebookで共有
  • Twitterで共有
目標達成に向け、アンスリウム栽培に励む安田さん夫婦
目標達成に向け、アンスリウム栽培に励む安田さん夫婦

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの「復興の花」として福島県川俣町で栽培されているアンスリウムの年間出荷本数が、2021(令和3)年に初めて30万本を突破した。生産を担う町ポリエステル媒地活用推進組合は「目標は年間50万本。さらに生産を拡大し『かわまたアンスリウム』のブランドを広く発信したい」としている。

 同組合は農業復興に向け、2017(平成29)年に発足した。現在は鴫原秀雄組合長をはじめ、農家12人で構成している。全量を花卉(かき)販売国内最大手の大田花き(本社・東京都大田区)に出荷している。2019年8月に約1100本を出荷して以来、独自に設けた基準を守り、市場に出回る品質を一定以上にした上で安定供給を続けてきた。

 国内の一産地としては最多の約60品種を取り扱い、花が美しく長持ちする点などが高く評価され、販売本数を増やしていったという。昨年は東京五輪・パラリンピック競技会場周辺の装飾用に使われるなど、着実にブランド化が進んでいる。今後、情報発信の強化や新規就農者の呼び込みなどを通じ、出荷本数の増加を目指す。

 組合員のうち、事務局長を務める安田秀吉さん(57)さんは妻幹さん(53)と共に栽培に励んでいる。新型コロナウイルス感染拡大に伴うイベントの中止に加え、ハウス内でボイラーを多用するため原油価格高騰も経営に追い打ちを掛けている。安田さんは「川俣を日本一の産地にするため、組合員が一丸となり生産に取り組む」と前を見据えている。