大相撲 郷土力士の話題

【動画あり】若隆景関、福島県民へ感謝「土俵で強い姿を見せて元気づけたい」 福島民報スポーツ大賞

2022/04/07 09:38

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土俵での活躍を誓い、稽古に励む若隆景関(右)
土俵での活躍を誓い、稽古に励む若隆景関(右)

 福島民報スポーツ大賞の表彰を受けた福島市出身の関脇若隆景関(27)=本名・大波渥さん、荒汐部屋=は6日、福島民報社のインタビューに応じ、応援してくれた県民に感謝の気持ちを示し、古里の復興に向けて「土俵で強い姿を見せて元気づけたい」と思いを語った。「今後も一番一番、自分の相撲を取りたい」と受賞を機にさらなる高みを目指して精進する考えを強調した。


 春場所優勝を果たした功績などをたたえる表彰状と盾を受け取った後、「応援ありがとうございます」と真っ先に県民への感謝の言葉を口にした。好物に福島特産のモモを挙げるなど古里への思いは強い。優勝後には相撲の技を磨いた学法福島高時代の同級生をはじめ、多くのファンから「おめでとう」との言葉が寄せられるなど県内とのつながりも深い。

 県内では東日本大震災、台風19号などの大災害が相次ぎ、3月には最大震度6強の地震が起きた。若隆景関は多くの県民が被災した現状に心を痛め、「土俵で活躍する姿を届けるのが自分にできることだ」と古里への恩返しを誓った。

 兄弟とは切磋琢磨(せっさたくま)しながらも、支え合って厳しい世界で戦っている。長男で西幕下十三枚目の若隆元さん(30)=本名・大波渡さん=、次男で西前頭九枚目の若元春関(28)=本名・大波港さん=の2人の兄について「ずっと3人でやってきたので刺激になっている」と存在感の大きさを語った。

 弟の初優勝で部屋全体が盛り上がる中、兄2人も「兄弟それぞれでの福島民報スポーツ大賞受賞」への意欲を示し、来場所以降の成長と活躍を目指す。


■「下からの攻め」磨く ぶつかり稽古入念に

若隆景関は東京都中央区日本橋にある荒汐部屋で同門の力士らと稽古に励む。躍進を支える「下からの攻め」にさらに磨きをかけている。

 同門力士らの威勢のよい声が稽古場に響く。6日早朝、若隆景関は十両以上が身に着ける白い稽古まわし姿で入念に四股を踏み、体を温めた。低い位置からの攻めの鍵である足腰の鍛錬には余念がなく、「下半身は特に意識してやっている」と明かした。すり足も力強く繰り返し、力の入り具合などを確認した。

 春場所を終えたばかりで今月はウオーミングアップの練習が続くが、この日は立ち合いを意識しながら10本近くのぶつかり稽古にも臨んだ。若隆景関が低い姿勢から勢いよく当たると、大柄な相手でも一瞬で土俵際に運ばれていた。

 優勝した春場所について「下からの攻めや土俵際の粘りがよかった」と改めて振り返った。ただ、負けた三番を悔やむなど賜杯を手にしてもおごることはない。来場所の目標についても「自分の相撲を取りきるだけ」と語った。


※福島民報スポーツ大賞 国内外の主要な大会で活躍し、県民に感動と誇りを与えた選手や団体、指導者を対象にしている。これまでの受賞者は次の通り。

 △アテネ五輪自転車トラック男子チームスプリント銀メダル・伏見俊昭選手=白河実高出身=△飛行機の最高峰レース「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ」優勝・室屋義秀選手=福島市在住=△世界バドミントン選手権男子シングルス優勝・桃田賢斗選手=NTT東日本、富岡高出身=△ラグビー元日本代表でW杯3大会連続出場・大野均(ひとし)さん=郡山市出身=△東京五輪バドミントン混合ダブルス銅メダル・渡辺勇大選手、東野有紗選手=ともにBIPROGY、富岡高出身=△東京パラリンピック車いすバスケットボール銀メダル・豊島英(あきら)さん=WOWOW、いわき市出身=△東京パラリンピック車いすラグビー銅メダル・橋本勝也選手=三春町在住、田村高出身=△大相撲春場所で初優勝・若隆景関(本名・大波渥さん)=荒汐部屋、福島市出身=