
東京電力福島第一原発事故に伴い全町避難が続く福島県双葉町は今年度から、JR常磐線双葉駅東側のにぎわい創出に着手する。町の帰還困難区域にある特定復興再生拠点区域(復興拠点)内の避難指示解除後5年間の施策をまとめる「第3次町復興まちづくり計画案」に方針を盛り込んだ。6月中の計画策定を目指す。町が2日、計画案を公表した。
にぎわいの拠点として整備するのは双葉駅東側の駅前広場から双葉厚生病院までの東西約300メートルを中心にしたエリア。小規模な商業施設が立ち並ぶ街並みを整備するほか、国登録有形文化財に登録予定の旧三宮堂田中医院診療所を交流施設として改修する。商業施設は町体育館跡地や町役場仮設庁舎の隣接地を検討する。
原発事故前にぎわいのあった、駅前を南北に走る旧国道沿いの再生にも着手し、3、4年後には町全体で1200から1500人、2030年ごろには2000人以上の居住を目指す。
計画案には、海沿いのアクティビティエリア造成の検討や町内行事の復活、移住・定住促進なども盛り込んだ。
計画案は町のホームページで閲覧できる。町は6月1日まで意見を公募している。