福島ファイヤーボンズ

【紫の旋風 ボンズの2021~22シーズン】(下)地域挙げチーム支える

2022/05/13 10:00

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多くのスポンサー名が並ぶボンズの試合会場。今季、チームを支えるスポンサーの数は大幅に増えた
多くのスポンサー名が並ぶボンズの試合会場。今季、チームを支えるスポンサーの数は大幅に増えた

 Bリーグ2部(B2)福島ファイヤーボンズの今季の入場料収入は想定の7割程度にとどまった。新型コロナウイルスの感染拡大や3月の本県沖地震の影響で、試合の中止、小規模会場への変更、無観客化を迫られたからだ。しかし、スポンサーからの協賛金や、子ども向けのユース事業による収入は拡大し、最終的に収益全体は昨季の実績を1億円以上、上回る見込みだ。

 スポンサー企業の獲得は、地域ぐるみでチームを支える意識の浸透にもつながる。運営会社の福島スポーツエンタテインメントは営業活動に力を入れた。今季はスポンサー企業を244社獲得し、昨季を93社も上回った。

 スタッフは多くの企業を回り、チームの理念を丁寧に説明した。宣伝効果など企業側のメリットやチームの活用法などを個別に示し、協力を求めた。店へのチームポスターの配布や、交流サイト(SNS)でのPRを進めたことによる認知度アップも後押しになった。

 ユース事業では、子どもに競技指導する拠点を、従来の郡山、いわきの両市の2カ所に加え、福島、会津若松の両市の2カ所を今季新設。ユース育成のアドバイスを受けるコーディネーターに元日本代表の渡辺拓馬さん(福島市出身)を招いたのも奏功した。細部まで行き届く指導が好評だ。女子の受け入れも始め、受講生数は昨年の約80人から約150人まで増えた。Bリーグの15歳以下の全国大会で3位に入るなど結果も出始めた。

 4月30日に田村市で行ったレギュラーシーズン最終戦はSNSで宣伝し、来場者が満員の約1500人に達した。関係者は招待や団体の集客を増やせば、チケットやグッズでの収入増加につながると、来季への手応えを感じている。

 福島スポーツエンタテインメントの西田創(つくる)社長は「スポーツの力で福島を元気にするのがチームの大きなテーマ。マチのシンボルになれるよう、まい進する」と話す。

 競技力、運営の両輪がかみ合いだしたボンズ。悲願のB1昇格を懸けて来季に臨む。