東日本大震災・原発事故

地蔵堂再建プロジェクトが始動 福島県楢葉町 震災時の住民が木彫りの地蔵づくり挑戦

2022/05/22 09:37

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のみを使って木を彫る参加者
のみを使って木を彫る参加者
彫刻刀で木を彫る参加者
彫刻刀で木を彫る参加者

 東日本大震災による津波の被害を受けた福島県楢葉町前原字浜城地区で、地蔵堂を再建するプロジェクトが始まった。代表で町職員の松本昌弘さんは「かつて浜城地区にも町の営みがあったという記憶を後世に伝えたい」と思いを語っている。

 地蔵堂は地区内を流れる山田川で溺死した子どもの供養を目的に、江戸時代に建てられたとされている。その後、1971(昭和46)年に再建されたが、震災による津波で流され、現在は台座のみ残されている。

 浜城地区には震災当時、19世帯が暮らしていた。現在は地区内の大半が住宅の新築が制限される災害危険区域に指定されており、震災前から大きく変貌した。

 プロジェクトでは、木彫りの地蔵を製作する。震災時の世帯数と同じ19体を作り、地区民の思いを一つの形にする。被災地で地蔵の建立を手掛ける山形市のNPO法人「被災地に届けたい『お地蔵さん』プロジェクト」が協力する。

 21日、町内の徳林寺で地蔵を製作するワークショップが開かれ、仏師が彫り方を指導した。かつて浜城地区に住んでいた9世帯15人が集まり、彫刻刀やのみを握る手に力を込めた。