東日本大震災・原発事故

ふくしま総文のタイムカプセルを10年ぶり開封 当時の高校生ら復興へ決意新た 福島市

2022/07/04 09:23

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タイムカプセルを開封し歓声を上げる参加者
タイムカプセルを開封し歓声を上げる参加者
タイムカプセルで保管されていた、ふくしま総文の台本や資料
タイムカプセルで保管されていた、ふくしま総文の台本や資料

 2011年(平成23)年に福島県で開かれた全国高校総合文化祭(ふくしま総文)の元実行委員らは3日、福島市の浄楽園で総文終了後に埋めたタイムカプセルを掘り起こした。総合開会式の台本や記録集など東日本大震災直後の県民を勇気づけようとした思い出の品々を手に取り、今後の復興に一層尽力することを誓い合った。

 タイムカプセルは、ふくしま総文に感銘を受けた大津市の澄禅寺の左藤滋光住職が生徒らの功績を後世に伝えようと関係者に働きかけ、2012年3月に埋めた。今年で10年の節目を迎え、県高校文化連盟が開封式を企画した。元実行委員、元県ふくしま総文推進室員ら約70人が参加した。

 参加者は円筒形の容器を掘り起こした。ふたを開け、最初にマスコットキャラクター「ぺしゅ」のぬいぐるみが出てくると歓声が上がった。

 開封作業の後、市内の福島グリーンパレスで懇親会が開かれた。参加者はタイムカプセルの中にあったパンフレット、Tシャツ、のぼり旗などを手に取り、懐かしんだ。

 元実行委員会副委員長で当時郡山高二年だった羽川拓利(ひろき)さん(27)は「古里のために何かしたいという気持ちで打ち込んだことを再確認できた。その思いを胸に、これからも県民の役に立てるように生きていきたい」と力を込めた。