
第75回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)の第3日は25日、東京都の2会場で行われた。
福島県男子代表の福島南は大田区総合体育館で2回戦に臨み、前回王者の福岡大大濠に58-116で敗れた。
▽男子2回戦
福岡大大濠 116(36―14)58 福島南
(20―15)
(35―15)
(25―14)
【評】福島南が福岡大大濠に敗れた。福島南は第1クオーター序盤、深谷ナナの3点シュートを皮切りに菅野翼、大内、佐藤慶の活躍で一時逆転した。しかし、相手は高さと速さを生かしたプレーで反撃し、その後は点差を離された。
■主将菅野翼「チーム一丸」 前回王者相手に粘りのプレー
「思い通りの試合はできなかったが、チーム一丸でプレーできた」。福島南の主将菅野翼(3年)は目に涙を浮かべながら40分間を振り返った。
相手は過去3度の優勝を誇る全国屈指の強豪校。今までに経験したことのない高さと速さに力負けした。普段は決まるシュートも、相手の高さを意識してしまい精度が落ちた。高い場所で繰り広げられるパス回しを崩そうとフォーメーションを考えていたが、相手についていくのに必死になってしまい、維持できなかった。それでも菅野は計14得点し、粘りを見せた。
入学直後から新型コロナウイルス感染拡大の影響により、思うような練習はできなかった。それでもこれまで積み重ねてきた成果を発揮し、最高学年となった今年は夏と冬の2回、全国への切符をつかんだ。
全国トップレベルのチームとの対戦は菅野にもチームにも大きな財産となった。「この経験を生かし、これからも競技を続けたい。後輩たちも頑張ってほしい」。次世代の全国での活躍を願った。
■悔しさ残る試合 大学で飛躍誓う 深谷
福島南の深谷ナナ(3年)は序盤に3点シュートを決め、流れを持ち込んだ。しかし、高さも速さも相手は格上と実感。好機のフリースローも力が入り、決めきれなかった。持てる力は出し切ったが、実力差を見せつけられ、悔しさが残った。大学進学後も競技を続ける。「ロングシュートの精度を上げ、フィジカルを強化したい」と飛躍を誓った。