高校サッカー

夢舞台、鉄壁の守り 福島県代表の尚志、初戦3-0 全国高校サッカー

2022/12/30 09:30

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【尚志―徳島市立】前半、ドリブルで攻め上がる尚志のDF鈴木大(右)
【尚志―徳島市立】前半、ドリブルで攻め上がる尚志のDF鈴木大(右)

 横浜市で29日に行われた第101回全国高校サッカー選手権大会1回戦で、福島県代表の尚志(郡山市)は2年ぶり19度目出場の徳島市立に3-0で快勝した。選手権大会で尚志が得点するのは、県勢最高成績の3位に輝いた第97回大会以来4年ぶり。

 尚志は31日午後2時10分から国見(長崎)との2回戦に臨む。


■相手シュート2本に

▽1回戦

尚志3-0徳島市立(1-0、2-0)

▽得点者【尚】網代2(前11分、後30分)岡野(後33分)


 【評】尚志が3得点で徳島に快勝した。尚志は前半11分、FW鈴木虎が放ったシュートのこぼれ球にFW網代が反応し、先制した。網代は後半30分にもゴール前の混戦からこぼれ球を押し込んだ。同33分にはMF岡野が加点し、試合を決定づけた。GK鮎沢やDF山田を中心とした堅い守りで徳島をシュート2本に抑え、無失点で試合を締めた。


■「無失点で守り切れて良かった」 DF鈴木大、課題克服に安堵

 尚志は徳島市立をシュート2本に封じた。県大会で課題が残った守備を修正した成果が出た。DF鈴木大翔(はると)=3年=は「無失点で守り切れて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 今年は得点力に磨きがかかった一方、例年は武器の一つだった鉄壁の守りが影を潜めていた。県大会は全4試合で失点した。仲村浩二監督は「全国大会では1失点が致命傷になる」と危惧。県大会終了後、チーム全員でクリアの練習を繰り返すなど守備の改善に努めてきた。

 鈴木大翔は2年生でレギュラーをつかんだが、昨年の全国大会直前に先発を外れた。夢の舞台でプレーできなかった悔しさを力とした。右サイドバックで出場したこの日は50メートルで6秒台前半の俊足を武器に、相手の好機の芽を摘んだ。効果的なパスを供給した他、機を見て前線に駆け上がり、シュート1本を放った。

 目指すは点が取れるサイドバック。31日の2回戦も得点に絡む活躍を誓う。「ゴールもアシストも貪欲に狙いたい」と意欲を見せた。


■GK鮎沢、DFに感謝

 好セーブで徳島を無得点に抑えた尚志のGK鮎沢太陽(3年)は「DFラインが頑張ってくれたおかげ」と感謝した。徳島のGK藤沢芭琉(3年)とは2月、共に日本高校選抜に選ばれ、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。「負けたくないと意識していた」と振り返った。31日の2回戦に向け、「ここからが本番。絶対に勝つ」と気を引き締めた。


■全国で久々の得点うれしい 尚志・仲村浩二監督の話

 全国大会で久々に点を取れてうれしい。1年間かけて攻撃的サッカーを磨いてきた。一瞬たりとも油断せず、全国制覇まで駆け上がる。