集大成の舞台は箱根 2018年全国高校駅伝3位 学法石川(福島)メンバー

2022/12/30 09:54

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「過去の自分を超える」と意気込む早大の小指選手
「過去の自分を超える」と意気込む早大の小指選手
主将としてチームを引っ張る東京国際大の宗像選手(右)
主将としてチームを引っ張る東京国際大の宗像選手(右)

 1月2、3の両日に行われる第99回東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)の区間エントリーが29日に発表された。福島県勢も調整しながら大舞台に臨む。このうち、4年前の全国高校駅伝競走大会で3位に入った学法石川高出身の早大・小指(こざす)卓也選手(22)は7区に名を連ねた。同じく学法石川高出身の東京国際大主将・宗像聖(ひじり)選手(22)は補欠に回り、当日の登録変更に備える。けがや重圧を乗り越えた歴代屈指の世代が箱根路に挑む。


■「2年生の成績超える」 けが克服、2年ぶり 早大・小指卓也選手

 早大の小指選手はけがを克服し、2年ぶりの箱根路に挑む。2018(平成30)年の全国高校駅伝は、2区で区間賞の快走。早大に進み、当時監督だった相楽豊さん(安積高出身、現早大チーム戦略アドバイザー)らの指導を受けた。地面からの反発を受けやすいフォームに改善し、スピードが上がった。

 2年前の箱根駅伝では9区を任され、区間4位と力走した。だが、以降はけがに悩まされた。昨年は足の裏を痛め、走れない日々が続いた。4年生になり、けがが癒えると、土台づくりから練習に取り組んだ。徐々に筋力を取り戻し、体力の不安を拭い去ることができた。

 高校時代の恩師松田和宏監督からは「つらい時、気持ちだけは負けるな」と声をかけられた。その言葉を胸にレース終盤の粘り強い走りが武器になった。「最低でも2年生の時の成績を超える。応援してくれている石川町、福島県の人に成長した姿を見せる」と誓っている。


■「同期に負けたくない」 主将としてチーム牽引 東京国際大・宗像聖選手

 高校3年時の全国高校駅伝で、宗像選手はけがにより無念の欠場となった。学法石川高の過去最高成績を上げたチームメートの活躍を喜ぶ一方、走れなかった悔しさもあった。東京国際大に入学すると、スタミナとスピードに磨きを掛けた。

 2、3年時に連続で箱根駅伝に出場を果たしたが、納得のいく走りではなかったという。この1年間はスタミナの向上に重点的に取り組み、「今までで一番きつい練習を乗り越えた」と振り返る。精神面でも大きく成長し、現在は主将として大所帯のチームをまとめている。

 高校時代の仲間は、他の大会でも顔を合わせる。他愛のない話に花が咲くが、競技に入ればライバルだ。「当時の同期には負けたくない」と闘志を燃やす。高校時代に教わった「克己心」は今でも心に残り、自分に打ち勝つ根性を培った。「諦めない走りでチームを勝利に導く」と本番を見据えた。


■福島県出身3監督 本番へ備え

 福島県出身の指揮官3人も本番に備える。

 大八木弘明監督(64)=会津若松市河東町出身=が率いる駒大は今年、出雲駅伝、全日本大学駅伝で優勝しており、大学三大駅伝を制する「3冠」を狙う。大八木監督は「今年は層が厚い。3冠を取らないといけない世代だ」と自信を持つ。

 前回総合4位の東洋大は酒井俊幸監督(46)=石川町出身=が率いる。前回総合15位の国士舘大は小川博之監督(44)=いわき市出身=が今年就任した。