
東京都品川区の城南信用金庫本店ロビーで1日、パネル展「東日本大震災から12年 ともに笑顔に」が開幕した。福島民報社、岩手日報社(岩手県)、東京新聞(東京都)の3社が被災地を追った報道写真など約50枚を展示し、復興の歩みや地域再生に向けた課題を都民に向けて発信している。
震災の記憶を次世代につなぐために企画し、今年で3回目を迎えた。福島民報社は「福島県の実情に理解を深め、首都圏から県民にエールを送ってほしい」とする芳見弘一社長のメッセージとともに、14枚を提供した。
事故で大破した東京電力福島第1原発の建屋、浜通りの津波被災地で行われた行方不明者の捜索活動などをはじめ、昨年、3年ぶりに通常開催された相馬野馬追、4月に双葉町で操業を開始する浅野撚糸の新工場の航空写真などを解説文とともに掲げた。福島第1原発での処理水発生と海洋放出について図解するグラフィックもある。
城南信金の川本恭治理事長は「東京で暮らしていると、震災を忘れがちになる。ずっとずっと伝えていく必要があり、そのお役に立てれば幸い」と話している。パネル展は4月3日までで、入場無料。土曜、日曜を除く午前9時から午後3時まで見学できる。